旅行者はいつも「アイスランドは安全なの?」と気になるものです。特にデジタルノマドが増えた今、この疑問は「アイスランドは女性一人旅でも安全?」という形で語られることも多くなりました。安心してください。アイスランドには軍隊がなく、警察官は銃を携帯せず、大統領にすらボディーガードがいません。それにはきちんとした理由があります。
この記事では、島を旅する際に不安を手放してよい理由と、アイスランドが世界一安全な国とされる理由をご紹介します。
アイスランドはどれくらい安全?
2022年、それは改めて公式に証明されました。世界平和度指数(Global Peace Index)によって、アイスランドは世界一安全な国に選ばれたのです(この称号を10年以上にわたり保持しています)。
島で行われた最新の犯罪の詳細分析による アイスランドの犯罪率とデータを見れば、アイスランドがなぜこれほど安全なのか一目瞭然です。
殺人(故意)
故意の殺人は法律上、「ある人物が別の人物に対して意図的に加えた不法な死」と定義されます。つまり、最初から殺害の意図があった場合を指します。
アイスランドにおける故意の殺人の発生件数は年間わずか5件前後、人口10万人あたり1.5件にとどまります。興味深いことに、これらの殺人事件で銃器が使われることは非常にまれです。この事実こそ、アイスランドの安全性を雄弁に物語っています。
自動車盗難
自動車盗難は法律上、「オートバイ、商用車、バス、トラック、建設機械、農業機械を除く自動車の盗難」と定義されます。アイスランドにおける自動車盗難の件数は年間およそ29件、人口10万人あたり8.5件です。
侵入盗
侵入盗は法律上、「建物・住居やその他の施設の一部に、窃盗の意図をもって力を用いるなどして不正に立ち入ること(不法侵入)」と定義されます。これには住宅、アパート、その他の住居からの盗難、工場や店舗、事務所からの盗難、軍施設からの盗難、あるいは偽造した鍵を使用した盗難が含まれます。
一方、車両からの盗難、コンテナからの盗難、自動販売機からの盗難、パーキングメーターからの盗難、柵で囲まれた牧草地・敷地からの盗難は含まれません。アイスランドで発生する侵入盗の件数は年間およそ1,059件、人口10万人あたり310.3件です。

傷害
傷害は法律上、「他者の身体に対して行われ、重大な身体的損傷をもたらす物理的攻撃(わいせつ・性的暴行を除く)」と定義されます。
脅迫や平手打ち・殴打も含まれますが、死に至った傷害は除外されます。アイスランドでは年間およそ122件の傷害事件が発生しており、人口10万人あたり36.2件にあたります。
誘拐
誘拐は法律上、「力や詐欺によって人を拘束、監禁、誘い出し、連れ去る行為あるいは犯罪」と定義されます。現在、この犯罪は島内では発生していません。
強姦
強姦は法律上、「有効な同意のない性交」と定義されます。アイスランドでは年間およそ178件の強姦事件が発生しており、人口10万人あたり54件にあたります。
強盗
強盗は法律上、「人からの財産の窃取であり、暴力または暴力による威嚇によって抵抗を排除するもの」と定義されます。これにはひったくり(バッグの強奪)や暴力を伴う窃盗が含まれますが、すりや恐喝は除外されます。アイスランドでは年間およそ49件の強盗事件が発生しており、人口10万人あたり14.7件にあたります。
アイスランドはどれくらい安全? 数字で見る実態
こうした統計は、比較対象がないと実感しにくいものです。そこで、これらの数字がどれほど低いのかを具体的にお見せするために、 アメリカの犯罪率統計と比較してみましょう。
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犯罪 |
アイスランドの犯罪率(人口10万人あたりの件数) |
アメリカの犯罪率(人口10万人あたりの件数) |
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殺人(故意) |
1.5 |
6.5 |
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自動車盗難 |
8.5 |
219.4 |
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傷害 |
36.2 |
246.8 |
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強盗 |
14.7 |
86.2 |
なぜアイスランドは世界一安全な国なのか?
アイスランドが世界一安全な国でいられる理由はいくつかあります。
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極めて危険な動物がいないこと。オーストラリアが証明しているように、私たちの安全を脅かすのは必ずしも人間だけとは限りません。アイスランドで一番の心配事といえば、可愛らしくふわふわのポメラニアンの野生版とも言えるホッキョクギツネに出くわすことくらいです。
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大気汚染がほとんどないこと。そう、命を脅かすのは周囲の動物だけではありません。日本で多くの人が日常的にマスクを着用しているのには理由があります。大気汚染は、命に関わるさまざまな病気や症状を引き起こしかねません。
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交通ルールが非常に厳格で、最高速度は時速90キロまでと定められていること。交通事故で命を落とす確率はおよそ1%とされる一方、暴力犯罪の被害に遭う確率はわずか0.005%だと言われています。この厳格な交通ルールが、その数字をさらに大きく引き下げていることは間違いありません。
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人口が非常に少ないこと。つまり、たとえ犯罪が起きたとしても、容疑者の候補はほかの国ほど多くありません。しかもアイスランドには典型的な「小さな町」の雰囲気があるため、犯人について独自の見立てを語る住民には事欠かないはずです。
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人々が幸福であること。誰もが平等な権利を享受し、給与水準も高く、失業率は実質ゼロに近い水準(4%)です。
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島から出る手段が限られていること。つまり、たとえ犯罪が起きたとしても、逃げおおせるにはほとんど翼が必要なほどです。
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アイスランド人そのものの気質。獰猛な戦士、ヴァイキングの血を引くとはいえ、今の島民にその面影を見ることはほとんどありません。アイスランドの人々はとても親切で温かく、他者に対して非常に開かれ、寛容です。
どんな国や文化にも例外的な人はいるものですが、一般的なアイスランド人に悪意があるとは考えにくいでしょう。

「アイスランドは安全?」その答え
ここまでで、「アイスランドは旅行しても安全?」「アイスランドは観光客にとって安全?」「アイスランドは一人旅でも安全?」といった疑問には答えられたはずです。さあ、その安心感を実際に体感し、世界のどこにも(公式に)並ぶもののない壮大な景色を楽しみに来てください。 アイスランドへお越しになる日を楽しみにしています!